9月14日公表された政府の自殺対策白書。2021年の女性の自殺者は7068人で2年連続増加しているとのこと。うち1696人は働く女性が占めたと記事にはある。厚生労働省は、非正規労働者が多い女性が、依然として失業の不安や収入減に苦しんでいると見ている。自殺の動機としては、「健康問題」が一番多く、ついで「経済・生活問題」と続いている。
著書『投資マンションが気になったら読む本』の中でも書いたが、「自殺率」は、国民の幸福度を表す上で重要な指標と言われる。この自殺率を、2018年に世界保健機構から出された国際比較で見た時、日本は172の国と地域を対象とした人口10万人あたりの自殺者数が、世界第9位の高さであり、G7(先進国首脳会議)参加国で最も高くなっている。今回の結果も同様のものとなっており、この国の抱える深刻な問題をここに見ることができる。
「健康問題」も、「経済・生活問題」も大きく括れば、「将来への不安」とも言える。このことを解消していくためには、別の言い方で表現すれば、「いかにして幸福度を上げていくか」ということになるのではないだろうか。そして、このことのキーワードは「ゆとり」だあり、この「ゆとり」の創出がこの国に住む国民一人ひとりにとって大変重要なことだと強く思う。