ファンディの日々雑感。

日々の生活の中で感じたことを諸々書き綴っています!!

老後資金4000万円‼︎

  今朝、Webニュースで経済面のチェックをあれこれ見ていたが、景気のいい話題がなかなか見当たらない。20日に日銀は金融政策決定会合で大規模な金融緩和策を修正し、長期金利の上限幅を従来の0.25%程度から0.5%程度に変更したというニュースが流れ、翌日の新聞各紙の1面トップニュースとして伝えられていた。日銀が果たすべき役割の1つは物価の安定。年末を迎えようとする今現在、依然として物価高は続いている。年明けの1〜4月の短期予測では、更に物価は上がるとTVニュースが伝えている。なんと食品7152品目で値段が上がるとのこと。特に2月は4300品目が上がる予定とのこと。今回の政策がどのような結果を生み、その先に何があるのか。注意深く見ていく必要性を感じる。

 

 さて、経済に関するWebニュースをあれこれみていたらショッキングな見出しが目にとまった。『60代「貯蓄や月の生活費」その実態をグラフで見る。安心できる老後資金は4000万円以上に』というもの。くらしとお金の経済メディアLIMOの発信。

 

 50~70歳代男女1000名に行った調査によると、「安心だと思える老後の資金額」は平均4113万1000円だったという。以前「老後2000万円問題」が話題となった。現代の50~70歳代は安心できる老後資金を「4000万円以上」と考えており、老後生活の苦しい実態と老後資金の必要性を感じさせる結果となったと伝えている。

 記事では、『65歳以上「リタイア世帯の月の生活費」はいくらか』という題で、年金生活社生活費を算出している。総務省「家計調査報告 家計収支編 2021年」によると、年金生活者(65歳以上)のひと月の生活費は、実収入:23万6576円(うち社会保障給付:21万6519円)、支出合計は25万5100円。支出内訳は、消費支出22万4436円のうち、食料が6万5789円で約3割を占め、「交通・通信」2万5232円、「光熱・水道」1万9496円などとなっている。今年は特に食費や電気代などが値上がりしたため、この部分は増加していると考えられる。 住居費は1万円台となっているため、賃貸の場合はこれ以上必要となる。 世帯差はあるが、平均でみると月の赤字は1万8525円。老後を65~90歳と仮定した場合約600万円となる計算になるという。

 月の生活費を考える場合、また老後資金を考える際にも重要なのは「老後の主な収入である公的年金はいくらか」を把握することになる。今、65~69歳であれば、 国民年金の年金月額は、65歳5万7919円、66歳5万7737円、67歳5万7569円、68歳5万7272円 、69歳5万7169円となる。厚生年金の年金月額は、65歳14万5337円、66歳14万5703円、67歳:14万3386円、68歳:14万1979円、69歳:14万36円となる。※厚生年金には国民年金(基礎年金)の月額を含んでいる。 また、公的年金は一般的に65歳から受給開始となる。

では、60歳代の貯蓄の「2000万円超」は何パーセントになるのか。生活費の不足分や、旅行や趣味、また病気や介護費用を支える「貯蓄」を、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別データ」で見てみると、60歳代・二人以上世帯の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)は、平均2427万円となっている。中央値は810万円、60歳代の貯蓄は平均で2000万円を超えるが、中央値では810万円まで下がる。 平均は一部の富裕層に引っ張られるため、より実態に近いのは中央値になる。「老後2000万円」とは遠く、実際には800万円台というのが実態という。

 不足分は、多くの場合働き続けることでカバーしていくことになるが、年齢を重ねるに従って多くの場合、リスクも大きくなっていく。今の現役世代が老後を迎えるころには今よりも年金受給額は下がり、老後に必要とする金額は上がっている可能性が高い。また、住宅ローンや教育費を払っていれば、老後資金の準備も重くのしかかってくる。

 この記事のまとめでは、『今は60歳代で働く方も多いですが、いつまで元気に働けるかはわかりません。60歳代までのマネープラン、そしてキャリアプランが老後生活を支えることになるでしょう。』とあり、最後は『長く働くことで貯蓄を増やす・守ることもできるので、長い目で見たキャリアプランを形成していくことも大切。人生100年時代に向けて、マネーとキャリアプランの両面から自分にできることを探してみてはいかがでしょうか。』と締め括られている。

 

 将来の「自己」と「社会」の経済予測を、どれだけのリアリティーをもちながらイメージすることができるか。バブル期を知っている世代と「失われた30年」の中で育ってきた世代とでは、これが大きく異なるようにも思う。「投資」への向き合い方もその1つ。11月5日のブログではこのことを取り上げた。

 

 『人生とは、「事業」である』と、言い換えることができるのではないだろうか。

 時代が、そして日本の置かれている現状が大きく変わっていっていることをあらためて考えさせられる。