1冊の本を読み終えた。
氏が自身のYouTube番組などで盛んに宣伝している。ラジオやテレビで発言したことと同じようなことが書かれてあるだけだろうなぁ、と感じていたので気にはなっていたが購入してまでとは考えていなかった。しかし、立ち寄った書店で目に留まり、すかさず購入。購入後は一気に完読。面白く、多くの学びを得ることができた。これまで見聞きしていた発言と重なる部分もあるが、それ以上に自身の発言に対してのより詳しい解説が非常に興味深く、タイトルの『この国は歪んだニュースに溢れている』に、まさしくこのとおりなんだなと感じること多々であった。
「困った選挙と呆れた議員」「官僚にうんざり」「日本の劣化が日に日に酷くなっている」「社会とメディアを考える」の4つの章で構成されている。この中でいろいろな事象を取り上げ、客観的な事実をもとに私見を述べている。様々なものへの「忖度」がない。故に、氏のストレートな考え方や発言に好感が持てる。
これまで見聞きしていたニュースに感じることが少なからずあった「素朴な違和感という霧」が晴れた様な思いがした。
「山高きがゆえに尊がらず」という諺を引用し、『「記事がデカイからと言って、書かれている問題が重要」とは限りません。』と氏は言う。そして以下のように続ける。
“メディアが伝える情報というのは、分厚い衣に包まれた海老天のようなもので、衣をはいで中のエビの大きさと美味しさを確認することこそが重要なのです”
“センセーショナルな報道の中から真実を見つけ出すのは簡単です。その情報の中に、確認できる事実がどれくらい含まれているか。記事の中から、「感想」や「憶測」を取り除き、事実だけを選別するのはそんなに難しいことではない”
文末の結びの言葉である。
『本書は、この国に溢れ返るこの種の間違いに「気づき」を促す本です。本書に出会った皆さんが、さまざまな「日本の間違い」に気づいて、日本を正しい進路に復帰させる原動力になることを心から期待します。
日本の酷いポピリュズム政治の中で、正しい世論こそが、国の進路を正す唯一の希望ですから。』
一人でも多くの方々にこの本を取っていただきたいと心から願う。