ファンディの日々雑感。

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EUがエンジン車禁止を断念!! 

 今日のwebニュースで、「おっ!!」と呟いてしまった記事を見つけた。

 見出しは、『結局トヨタが正しかった? EUがエンジン車禁止を断念』とある。

 

 昨年の10月29日のブログで、『EU加盟国、ガソリン車新車販売を2035年に禁止することを正式に決定』したことの記事を書いた。ただ、この「ガソリン車新車販売禁止」については、必ずしも各国の足並みは揃ってはいないことも併せて載せた。EU加盟国それぞれの所得水準や充電ポイント整備に対する財政力に開きがあることがその理由である。

 

 記事の概要は以下のとおり。

○EU欧州委員会は21年7月、エンジン車禁止の法案を提案。

欧州議会が今年2月に採択し、各国の正式承認を経て法制化される予定だった。

○ところがフォルクスワーゲン(VW)など自動車大手を抱えるドイツが土壇場で反対を表明すると、あっさり覆った。

2035年までに内燃機関(エンジン)車の新車販売を事実上禁止するとしていた欧州連合(EU)が、条件付きで販売を容認すると方針転換した。

○理由として、EV化で雇用が失われる懸念のほか、電気料金の高騰も背景にあるとみられる。

○EUは水素と二酸化炭素(CO2)を原料にした合成燃料「e-fuele(イーフュエル)」を使う新車の販売を認める。

 

 日本自動車工業会の豊田会長(トヨタ社長)は、以前から「カーボンニュートラルへの道はひとつではない」と言っていたとのこと。カーボンニュートラルとは、『温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすること。「全体としてゼロに」とは、「排出量から吸収量と除去量を差し引いた合計をゼロにする」ことをいう。つまり、現実には温室効果ガスの排出量をゼロに抑えることは難しいため、排出した分については同じ量を吸収または除去することで、「差し引きゼロ(ニュートラル)にする」』ということを意味する。

 電気エネルギーを使えば確かにそこで排出されるCO2は減る。しかし電気エネルギーを作り出すために、例えば大量の化石燃料を使うのであれば、そこでCO2は大量に排出される。また、原子力エネルギーを利用するのであれば、別の問題が発生する。

 これらをトータルに考えていくと、電気自動車(EV)一辺倒に慎重だったトヨタ自動車の見解は的を射ていたことになる。

 そもそも電気自動車(EV)への流れは、ハイブリッド(HV)車に強いトヨタなど日本メーカー対策の側面もあるといわれている。

 

 現在、電気自動車(EV)の販売台数は、テスラ車(米)とBYD(中国)が激しい首位争いをしており、2023年中にはBYDが首位に立つといわれている。自動車販売台数世界1のトヨタは電気自動車(EV)の販売台数では20位以内にも入っておらず、更には、日本メーカーとBYDとの性能面の開きはもう追いつくことは難しいといわれるほどに開いているといわれている。日本経済を支えてきた自動車産業に対しての悲観論が日増しに増えてきていたところであった。

 そんな中でのこのニュース。ただし、タイトルには?がついている。確かに今日のトヨタの株価は、大きな値上がりの動きを見せてはいない。市場は、まだ様子見的な状況なのであろうか。

 

 しかし、事は世界の環境問題の話であり、温暖化への影響が危惧されている問題でもある。国や企業相互の利害で判断していくようなものではないと信じたい。

 

 EUの今後の動きに大注目である。