ファンディの日々雑感。

日々の生活の中で感じたことを諸々書き綴っています!!

持ち家定期メンテナンスの時期に来ていろんなことを考えた!!

 現在住んでいる家は、建ててから20年を超えた。名前のよく知られたハウスメーカーのもの。計画の段階から営業所が力を入れて進めてくれた。長期間、広告(内覧会)として活用してよいという条件で大きな値引きをしてもらい、また屋内のサッシなどもグレードの高いもの割安でつけてくれもした。だいぶ背伸びをした契約内容だったが、仕上がり感は大満足だった。地元の工務店という選択肢もあったが、やはり設計力や建物のクオリティはハウスメーカーとの差を感じた。そして契約後、建築が進むにつれて感じたのは「メーカー力」だった。責任の所在が明確であり、保証力も痛感した。完成後のメーカー10年保証には大きな安心感があった。

 

 建物は全て経年劣化していく。マンションであれば修繕積立を行い、劣化や故障への対応を行なっていく。ファミリー型であれ、投資型であれ、この修繕積立金の多少は資産価値にも直結する。管理会社が綿密な計画を立て、計画的な管理をしていくことになる。

 

 さて、この視点で「持ち家」の劣化や故障への対応について考えてみたい。

 

 家に限らず新しいものを購入した時、壊れた時のことを考え、最初から予めの資金的な準備を開始するということは、殆どの場合ないのではないだろうか。新品であれば、期限付きだがメーカー保証もあり、家電などでも早々故障することは滅多にない。「家」もまた然りである。精密機械ではないので、家そのものが故障することはない。設備は個別に保証があるので別になる。

 つまり「家」については、経年劣化に対しての備えになる。具体的には、先ずは雨漏り対策である。躯体に取り付けた窓やベランダ、そして直接風雨に曝される屋根部のメンテナンスは大変重要である。劣化部分の部品交換や再コーキング、また色あせや劣化の激しいところがあれば塗料の塗り直し等がその内容になる。

 

 多くの場合、「家」を立てるというのは一生に一回の出来事だと思う。つまり殆どのことが初体験になる。多額のローンを組み、契約締結後から返済が始まる。限られた収入からやりくりをしながら長期間にわたって返済していく。このような状況の中で、劣化や故障への対応のための備えまではなかなか気が回る余裕もないのが普通だと思う。

 

 そして忘れた頃に補修や修繕が生じる。多くの場合、事が発生したら結構な費用がかかる。家計における、一般会計ではなく特別会計での対応になるのではないだろうか。更には、拙書「投資マンションが気になったら読む本」の中でも書いたが、建物の高さが高くなればなるほど修繕コストは高くなる。つまり足場代が高さに比例して高くなるのである。このことは「持ち家」にも当てはまる。つまり平家より2階建てが、更には3階建ての方が一般的にはコストは高くつく。

 

 10年目のメンテナンスは、返済期間中だったこともあり、余裕など殆どない中でやり繰りしつつ費用を捻出し対応したことを思い出す。

 今回迎えた20年目点検の目的は、10年目メンテナンスでリセットせれたものの、その後の10年間で進んだ劣化部分の発見とそれの修繕・補修である。メーカー担当者がきて念入りに建物の状況を調べてくれる。建物の価値を下げないためにもしっかり点検してくれるのはありがたいことではある。しかし、不良箇所を見つけ出してくれればくれるほど、当然修繕費用は増してくることになる。

 後日、見積書が送られてきた。そこには10年点検の約3倍の金額が記載されていた。今回、改めてこの「修繕に向けての積立」の大切さを実感させられた。

 

 マイホームを持つ年齢が50歳前後だった時、10年点検が定年の前後になる。そして20年点検は多くの場合、定年後になる。

 

 生きていく中で生じるコストについて考えさせられる。

 

 生涯を見通した収支計画書、すなわちライフブランの必要性を今になって思う。入ってくるお金と、出ていくことが予想されるお金を、思いつく限り書き込んでいく。先を見通す「先見性」が必要になってくる。そのためには様々なアンテナも必要になってくるのだと思う。漠然と生きていては細かなものは描けない。

 

 政府は、高校生に「投資」についての学びを教育課程に盛り込んだ。なぜ「投資」を今学ぶのか、学ばなければならないのか。教育は、ここを正しく伝えなければならない。

 

 増えない収入と低賃金の中で、この国で生きていくためのコストは止まることを知らない。そして、増え続ける税金と物価高。負担ばかりが増しているようにしか思えない。

 

 政治は、この国をどこに導いていこうとしているのだろうか。

 そして20年後、50年後にこの国に住む人々の暮らしはどうなっているのだろうか。

 減り続ける人口は、社会の有り様を大きく変えていくことになるのだろう‥‥。  

 

 

20年点検の費用が思いの外高かったことから、またも思いが広がってしまった(汗)