最近、所有マンション売却の案内が非常に多くなってきていることを感じている。先日も複数の不動産仲介業者から案内が届いていた。最近は購入希望者の具体的な金額を明示してある場合が多い。その額は4桁に届いている。もちろんそこにある金額をそのまま鵜呑みにするつもりはないが、それにしても以前はなかった大きな金額が提示されている。
今回送られてきた案内の中に興味深いテータが載っていた。
タイトルに、「福岡で不動産売却・お住み替えをご検討中なら、売り時は今です。」とある。
そしてそれを裏付ける数字が並んでいる。
【福岡県中古戸建推移】
2015年 成約戸数1714件 成約金額1702万円
2016年 成約戸数1747件↗︎ 成約金額1813万円↗︎
2017年 成約戸数1726件↘︎ 成約金額1820万円↗︎
2018年 成約戸数1853件↗︎ 成約金額1854万円↗︎
2019年 成約戸数1874件↗︎ 成約金額1829万円↘︎
2020年 成約戸数2006件↗︎ 成約金額1894万円↗︎
2021年 成約戸数2041件↗︎ 成約金額1953万円↗︎
【福岡県中古マンション推移】
2015年 成約戸数3520件 成約金額1454万円
2016年 成約戸数3566件↗︎ 成約金額1579万円↗︎
2017年 成約戸数3684件↗︎ 成約金額1670万円↗︎
2018年 成約戸数3923件↗︎ 成約金額1776万円↗︎
2019年 成約戸数4203件↗︎ 成約金額1809万円↗︎
2020年 成約戸数3877件↘︎ 成約金額1841万円↗︎
2021年 成約戸数4006件↗︎ 成約金額1987万円↗︎
資料説明文には、「福岡県では現在、中古不動産の動きが活発になっている」「2020年を境に成約金額が大幅に上昇している」「要因としては、新築に拘らない意識やコロナ禍における住環境へのニーズの変化が影響」という言葉が並んでいる。
他の業者からのDMにも、『福岡、過去高値更新中のため高値売却確保・可能!!』とある。
以前なら、投資マンションのリスクとして、「古くなれば価値が下がる」という言葉をよく聞かされた。しかし、今は、時代や経済状況、求めるニーズが異なれば価値観も変化していくことを感じる。ロレックスやルイ・ヴィトンは品薄で、中古品も新品を上回るような額で売買されていると聞く。
新品についた価格は、様々なコストが計上された金額である。マンションであれば、広告宣伝費・営業マンの人件費等々、その総額は売り出し価格の3割とも4割ともいわれる。
今、中古品や中古物件への注目が高まっていることに納得することができる。
だからこそ、「いいものを見分ける眼力」が大切になる。しかし専門家でもなく、そのことだけに関わり続けているわけでもない。個人にそこまで求めるのも無理がる。
であれば、信頼のおけるパートナー・専門家との関係づくりが重要だと、自分の体験を踏まえてそう感じる。投資マンションでいえば、“物件選びの前に担当者選びが重要”と、拙書『投資マンションが気になったら読む本』の中に書いた。
投資において、感覚的な思い込みは判断の誤りにつながることも多いように思う。信頼のおけるパートーナーを見つけ出し、ウィンウィンの関係性が築ければ、将来の資産形成にとって心強い味方になる。
自分の未来を切り開く、そのための最初の1歩の踏み出しが大きな意味を持つ。