訃報が届いた。
初任地で一緒だった元同僚。年齢も近く、お互いに独身ということもあり、よく遊びそしてよく飲んだ。職務は異なったが、それぞれの仕事に対してストレートに意見を言い合える関係でもあった。
やがてそれぞれ転勤となり、お互いに結婚もし、20代の頃のような付き合いは徐々に減っていった。しかし年始に交わす賀状には、家族の写真が載っており、子の成長と共に彼が歳を重ねていく姿を見ることができた。
その彼の訃報だった。突然の報に驚くとともに、そのことが信じられない自分がいた。
日常の中で、自分の死を意識することはない。
しかし自分と重ね合わすことができる友人の訃報の知らせは、強烈に自らの生死について思うこととなった。
命あることの尊さを想う。