思うところがあり、最近『貿易実務』の本を立て続けに読んでいる。
これまでの職業人生の中で全く縁のなかった世界である。図書館で数冊借りてきて、先ずはその仕組みの概観をつかむこととした。
貿易とは、外国の取引相手と商品の売買を行うことである。そのために「書類」「商品」「お金」の動きが発生する。商品は、国境を越え、文化も歴史も、そして社会の仕組みも異なる国に渡り、取引相手はそれを受け取ったのち対価を支払う。相手が見えず、相互情報もあまりなく、なによりもお互いの通貨も異なる。このような関係性の中で取引を成立させていかなければならない。そのために人類は、長い歴史の中で試行錯誤を繰り返し、貿易のルールを作り上げてきた。
輸出者と輸入者との間で、まず「契約」のための書類が発生し、「お金」の流れを確実なものにするため両国の銀行同士の関わりも必要となる。そしてそれらが整った後、「商品」の動きが始まる。商品が船、もしくは飛行機に積み込まれるまでの間には、海貨業者や通関業者、保険会社、そして税関などとの関わりも発生する。
書籍を読み続ける中で、「貿易」のおおよその仕組みは理解できるようになってきたのだが、より具体的な情報になるとわからないことがまだまだ多い。
貿易に関する情報発信機関として『ジェトロ』がある。ジェトロは、貿易・投資促進と開発途上国研究を通じ、日本の経済・社会の更なる発展に貢献することをめざして、日本企業の海外展開支援、外国企業の日本への誘致、日本の通商政策への貢献、開発途上国の支援と研究を行っている経産省所管の独立行政法人である。すなわち貿易に関する様々な情報発信やアドバイスを行なっている機関になる。
本部は東京にあるが、国内の自治体毎に事務所が置かれており、直接的な地域密着型の企業支援が行われている。先日、事前に相談の内容を伝え、訪問の了承を得た後、指定された日時に事務所を訪ねた。
結構な時間をいただいた。1時間は優に超えていたと思う。貿易のいろはについて、様々な資 料をもとに丁寧な説明をしてくださり、ぼやけていた部分をはっきりさせることができた。
夏には、この日訪ねたジェトロの主催で、干し椎茸の輸出を、試行錯誤を重ねながら、“失敗”を乗り越え成功につなげていったという内容の講演会が予定されている。リアルな話が聞けそうである。
今、人生にワクワクしている。
人生100年時代と言われる今、セカンドステージに入った自分自身の時間の使い方に良い意味でこだわっていきたい。
今後の展開については、後日進捗状況を見ながら改めて発信していきたいと思う。