ファンディの日々雑感。

日々の生活の中で感じたことを諸々書き綴っています!!

県立図書館と経済雑誌

 県立図書館を利用する機会が比較的多い。

 

 自室での文書作成より、図書館やカフェ、ファミレスなどの方が作業効率は良い。元来怠け者的性分のため、飽きたり疲れたりしたらすぐ横になりたくなってしまう。これができないのが図書館やカフェ、ファミレスの最大の利点である。シーンとした図書館の雰囲気もいいし、ざわざわしたカフェやファミレスも意外と集中力が増す。図書館と外食系空間は、それぞれメリットがあるが、図書館のもう一つの利点は各種資料が揃っていることである。特に雑誌関係が豊富に揃えられているのはありがたい。よく利用するのは経済関係の雑誌コーナーである。ネットで得ることができる情報もいいが、やはり経済関係の雑誌から得られる情報は、系統性があり厚みがある。

 

 こんな具合で、先日も県立図書館に立ち寄り、経済分野の雑誌をあれこれ読んでみた。表紙の見出しに目が惹きつけられる。「日本株」に関する刺激的な見出しが並んでいる。

 

 日経ビジネスには、『日本株、最後の挑戦 4万円を突破せよ』とある。特集記事のリード文が素晴らしい。『日本株が「失われた30年」を取り戻そうとしている。春先に日経平均株価の上昇が加速し、5月に3万円を突破。6月には33年ぶりに、バブル期以来の高値をつけた。ウクライナ戦争や米中対立などの地政学リスクに、円安による割安感、「投資の神様」ウォーレン・バフェット氏の商社株買いが外国投資家を呼び寄せた。企業統治の改善や稼ぐ力の向上が投資家の期待を集め、株高の礎となっている。日本企業が続けてきた地道な努力に、強い追い風が折り重なった今こそ、長年の悲願であった「4万円」という高い壁を越える好機だ。日本株、最後の挑戦が始まる。』とある。特集記事には、今後の株価上昇の裏付けとなる具体的な説明が載っている。なるほど、なるほどと思いながらページを進める。ただなんとなく今の日本経済の現状を見た時、「希望」や「願望」という願いみたいなものが、そこにある記事には滲んでいるようにも感じた。

 

 週刊エコノミストは、『日本株、まだ上がる。懲罰的円高からの解放、年末に日経平均4万円』とある。ゴシック調の大きな文字が目を引く。特集記事のリード文は、『バブル崩壊後以降、日本経済を悩まし続けた円高デフレが終焉を迎えようとしている。円安と同時に進むインフレ、好調な企業収益、賃上げ気運の盛り上がり、来年から始まる新NISA。日本株の第復活の条件が整った。』である。お祭りモードの盛り盛りワードの羅列に大きな違和感を感じてしまった。

 経済の専門家が将来を予測すればこのように映るのであろうか。

 

 そして日経マネーには、『日経平均3万円時代の株の勝ち方第研究』とある。同じくリード文には、『春先から上昇を続けた日経平均株価はついに3万円の節目を超えて大きく上昇した。ここから上がる銘柄はどれか。上昇ムードの勢いに乗って、この夏のチャンスを逃さず、有望株を仕込もう!』とある。

 

 「煽っているなぁ」が率直な感想。そうそう簡単に、思った通りに事は進まないのが株の世界である。昨日は、日経平均株価は500円以上値下がりした。あげくに円安と日本国債の値下がりも進み、株、円、国債がそろって値下がりするという“トリプル安”でもあった。ここ2〜3日続いた大幅な株価下落の背景には、大手格付け会社アメリカ国債の格付けを引き下げたことや、アメリカで発表された雇用に関する統計の結果から金融引き締めが長期化するのではないかという見方が強まり、アメリカ経済の先行きへの不透明感が高まったとの見方が広がったことなどがいわれている。経済予測の難しさを改めて感じさせる。

 

 が、しかし雑誌の中には、いろいろな気づきや参考となる情報が散りばめられているのもまた事実。雑誌が出た頃には、そこにある株式関連の情報は、日々変化する経済状況をみれば既に過去のものである事は明白なのだが、でも、やはりそこから得ることのできる情報は貴重である。

 

 しかし、今並んでいる経済関係の雑誌が、揃いも揃って「株」というのも、深い意味合いを感じさせられる。