昨日のブログに、『目減りしていく年金や上がらぬ所得、そして減り続ける日本の人口。これらに対する政策は、どれもこれも輝きを放てていない』と書いた。
これから先の日本はどうなっていくのだろうかと思うことが度々ある。学びの途中であるティーンエイジャーやこれから社会や様々な組織の中核として歩んでいくであろう20 代30代の若い世代が、将来に対し夢と希望が広がっていく社会であってほしいと願わずにはいられない。
この国の、今と将来の舵を操る国の政治をみると明るい展望が持ちづらいのだが、全国の自治体に目を向けると眩い光を放っている首長が多数いることに気付かされる。
インターネットの一般化とSNSの浸透と活用により、これまでであれば知ることもできなかった事実を広く知り得ることができるようになった。首長自らが、これを利用し広く世の中に発信することで、閉塞感が漂いがちな地方行政を開かれたものにし、慣例や形式に囚われない、そこに住む住民の今と将来を真ん中に見据えた行政を行っている自治体の存在を知ることができるようになった。
大阪の変容は誰もが認めるところだと思う。明石市の泉元市長も大きな功績を残している。この他にも大小様々な自治体の首長が改革の狼煙を上げている。変革し続ける福岡市をリードする高島宗一郎市長、徳島市の内藤佐和子市長もよく聞くところである。
この視点で、個人的に今大注目している自治体が広島県安芸高田市である。ここの市長は石丸伸二氏41歳。京都大学を卒業後三菱UFJ銀行に就職。アナリストとして米国・中国・韓国他、世界各国の地域分析を行っており、初代ニューヨーク駐在として赴任したと言う経歴の持ち主。この石丸市長の奮闘ぶりをYouTubeで多数見ることができる。配信動画は、拡散され大きな話題となっており、今や時の人という感さえある。市長VS議会という構図が中心だが、中国地方のローカル新聞社とのバトルが、今大きな反響を呼んでいる。
普段は、国会中継をじっくり見ることなどない。ましてや地元議会の様子などほとんど見たこともない。しかしネット配信されている安芸高田市の市議会動画や市長会見の動画は、善役と悪役が出てくるテレビドラマの如く愉快痛快であり、見るものを飽きさせない。そしてここから学び得ることの多さも同時に感じている。
このような、現状に果敢に立ち向かっている首長の存在を知るたびに想いと空想が広がっていく。幕末の新政府設立の立役者は薩摩や土佐、長州、会津などの雄藩の士だった。個が結びついてより強いエネルギーを生み出し、混乱した国内情勢を立て直すために新政府樹立へと舵を切っていき、それを達成した。その際、坂本龍馬という傑物が重要な役割を果たした。
これを現代に置き換えてみる。1月16日のブログで「初夢」と題して、『革新派首長が核となり、地域政党を立ち上げ、そして道・州を単位としてまとまり、最終的には国政政党を結成していく‥‥。』と希望的な想いを書いた。明治維新の際の坂本龍馬役は、現代であればSNSがその役割を担うのではないだろうか。
SNSでは、首長同士のディスカッション動画が多数配信されており、狭い自治体の中にとどまらず、有形無形に首長同士が繋がりあっていっている。
地方から国の政治を変えていくという言葉をよく聞くが、こうした動きが活発化していけば、この国の政治も大きく変わっていくように感じる。空想から理にかなった想いへの昇華である。
閉塞感の漂う日本の現状ではあるが、こうした首長の活躍は、明るい未来を切り開く力強いエネルギーそのものである。
多くの人に知ってもらいたいと願ってやまない。