今、国会では連日熱い論戦が繰り広げられている。今日も、派閥裏金問題やキックバック問題、能登半島震災の復興問題、更にはトリガー条項などについて質疑が行われていた。
つい先日、昨年の実質賃金が2年連続マイナスになったというニュースも流れている。明るい兆しの見えない日本経済と国民の暮らしについて、どう現状を打開していこうとするのか、このことの論戦が行わなければならないのに、政府自民党の国民を欺く所業追求に多くの時間が費やされている。
日中、テレビで国会中継が放送されており、リアルタイムで見ることができる。リアルで見ることができなくても、ユーチューブでさまざまな形で配信されたものをいつでも見ることができる。それらを見るにつけ、長年慣例化されていた裏金づくりやキックバック、派閥の集金システムなど、ただただ驚くばかりで、ここまで国民が欺かれていたのかと怒りさえ覚えてしまう。
野党からの追及に対して、多くの場合、行政の長であり、自民党総裁でもある首相が答弁する。ことの重大さが十分にわかっているはずなのに、国民に向け一国のトップリーダーとして真相解明への姿勢を見せるのではなく、この場をなんと切り抜けようとする姿しか見えず、はぐらかしであり詭弁のように聞こえる。真相解明と政治改革への意気込みなど微塵も感じることができない。
国会議事堂の中で行われている論戦は、さまざまな形で多くの国民が見ており、そして非難と怒りの中で注目されている。答弁に立つ首相をはじめ、関係閣僚、関係省庁の役人は、そのことをどのように認識しているのだろうか。質問者の野党議員の姿しか見えていないように思えてならない。テレビカメラの向こう側には、多くの国民がいるのである。また、答弁に立つものにも家族や支援者がおり、固唾を飲んで見守っているはずである。
政治のことを書き出すと、苛立ちと怒りと、情けなさの中で不満が一気に吹き出してしまう。
少し話題を変える。
論破王のひろゆき氏と配信番組の中で、けんけんがくがくの議論をし、ひろゆき氏を論破したと話題になった米山隆一衆議員が昨日代表質問に立った。実は、この方、新潟県知事時代に女性問題を起こし、県政に混乱を招いたとして辞職をした経歴を持つ。そのため若干の眉唾物的印象を持っていたのだが、ひろゆき氏をやり合った動画を見て、その論理力と知識の深さに圧倒され、それ以来スキャンダルとのギャップを感じており一体どんな人なのだろうと思っていた。その米山氏の代表質問、事を正していく論理力にただただ感心させられ、渇いた喉に流れ込む清涼飲料水の如く、爽快そのものだった。
安芸高田市議会の動画が、拡散され再生数もものすごいことになっている。実際見てみると、まさに「半沢直樹」の世界。しかし、現国会もこれに負けず劣らずの内容である。不正を正す「遠山の金さん」のようでもある。
冗談はさておき、現国会、何が行われていて、そして何が問題であり、そしてそれにどう向き合おうとしているのか、それらを浮き彫りにし、信頼に足りうるものは何かを知る機会になると感じる。